新潟県
転職・移住サポート

2022.02.24

海外生活を経て、嫁ターン。越後湯沢の老舗酒造への転職【移住体験談 Vol4】

お日様が落ちる頃に家に帰り、自家製野菜を食べる
風通しが良いこのオフィスでの勤務は、移り変わる四季の彩りを日々感じることができて、ほんとうに気持ちよくって。
面接の日に一目惚れ、絶対にここで働く!って思っちゃいました。
「お日様が落ちる頃に家に帰ってきて、週末はあたりまえのように、ゆったりと家族と過ごす。」
いまはそんな願望が実現しています。

暮らしびとの紹介

高野久美さん
家族構成:夫、小4の娘、小3の娘(取材当時)

Q
仕事内容について教えてください
A
湯沢で唯一の酒蔵、白瀧酒造で主に卸売の受発注業務を行なっています。
お取引先は、北は北海道から、南は沖縄まで。「上善如水」で広く知られるお酒を日本全国に届けています。

月に何回か、社員の当番制でショールームでの試飲のご案内もしています。お客さまからダイレクトに反応をもらえるので、日々の業務のモチベーションに繋がっています。
また、20代の頃からバックパッカーをしていて世界各地でいろんな醸造蔵をまわってきたので、そんな体験を海外からのお客様のご案内に活かせたり、逆に刺激をもらったりもしています。
Q
職場の雰囲気について教えてください
A
見て下さい、このオフィス!
まるで都会のオフィスのようなワンフロアーのスペースに、目の前にはおにぎり山(立柄山)。
新緑、紅葉、雪景色も最高で、こんな環境で仕事できるって素晴らしくないですか?
勤務しはじめてもう1年が経ちますが、面接に来たときに「絶対にここで働きたい!」ってひと目惚れしたあの時から、そのまんま未だ変わらずにどきどきしてしまいます。

こんな環境なので、風通しもほんとうによくって。広いオフィスのいろいろなところで、オープンにミーティングが開かれていて、どんなプロジェクトが進行中なのかみんながいつも把握できるんです。
日ごろから、部署間の壁もなく一緒にランチを食べたり、気軽にコミュニケーションを取っています。
あとは、定時が17時半、チャイムと同時に、フロアのあちこちから「お疲れさまでした!」が聞こえてきて残業もほぼなく、メリハリをつけて仕事とプライベートが両立できる環境。
そんな、ワーク・ライフバランスが、うまく取れている今のスタイルは、母親であることも大切にしたい今のわたしには、とってもありがたい贅沢だと感じています。
高野さんのオフィスはワンフロアーのオープンなオフィス
Q
一日のスケジュールについて教えてください(平日)
A
6:00 起床。ご主人が朝ごはん担当
7:30 子供たちを見送って出発
8:00 会社到着/朝の準備や整理整頓などして過ごす
12:00 ランチは山の景色を見ながらお弁当派
17:30 終業
18:00 みんなでご飯を作って、晩酌。
昔はジョッキでビール、今はワイングラスで日本酒派。
ゆっくりお風呂に入って、ストレッチ。
22:00 就寝
Q
休みの日ってなにしてます?
A
女の子は、手から離れるのがはやいよ、と聞いていて今まさにその時期がやってきたことを感じているので、家族みんなで一緒にいる時間を、最優先にしています。
子供たちがそれぞれの習いごとに「ギター」と「アート」を選び、素敵な教室を見つけたので、毎週十日町まで出かけています。買い物したり、カフェめぐりをしたり、自分たちも楽しく過ごしています。
家の周りは、ぐるり畑と田んぼ。畑の一部を、芝生にしてるんですが、そこにテントをたてて、BBQしたり、子供と主人は、寝袋持ち込んでそのままキャンプしたり。
冬はスノーボード!毎週末、いろいろなスキー場を滑り、帰りに大沢山温泉へ、がお気に入りのコースです。
Q
どんなときに幸せを感じますか
A
昔から、世界のいろいろなライフスタイルに憧れがあり、将来的にはどの国に住んでもいいと思っていたんです。
学生時代、農業を選択していたこともあり、北欧、ヨーロッパ、オセアニアを中心に、ファームステイをしながら、自分にとっての、理想の農的な暮らしを求めて探し歩いていました。
出産してからは、海外での子育てを経験したくて、家族で3年半ニュージーランドに移住していたことも。
「ちいさな暮らしに寄り添った、家族のためのオーガニックな菜園」
「お日様が落ちる頃に家に帰ってきて、週末はあたりまえのように、ゆったりと家族と過ごす」
世界の様々なライフスタイルや、自由な価値観、子育てのかたちに触れたからこそ、学んで見えた私なりの理想が、今、日本という自分のルーツで実現できてるなぁと実感するときに、なんともいえない幸せを感じています。
Q
湯沢魚沼の好きなところ
A
このエリアは、どこにいても360°かっこいい山々を見渡せるところがいいですね。
いつみても、空が広いところもまたいい。冬の灰色の空が嫌いって人もいますけど、私は、雪の降る景色や、雪国ならではのあたたかさ、スノーボードも楽しみなので、そんなところはあまり感じないです。
いろんな国々で、どんな絶景に出会っても、何年暮らしてても、やっぱりここに戻ってくる、地形のもたらす、おおらかな空気感と、包容力に、それだけの魅力があるんだと思っています。
Q
高野さんがこれから挑戦したいことは?
A
「日本の文化を伝えていくこと」ですね。
今は、酒造会社にご縁があって、日本酒の造りを間近で見られる機会をいただいていて、酒造りは技術的にも発酵のプロセスそのものにしても、すごく奥が深いです。水と米と米こうじ、材料からしても日本ならではの貴重な「文化」だと思っています。
海外で暮らしていた時には、帰国したら日本のかっこいい「文化」に寄り添った何かをライフワークにしていきたい、とずっと思っていたので、それにまさにぴったりのものがここで見つかったような気持ちです。
特に、白瀧酒造は、冒険心にあふれた造りのプロセスから、サプライズ感と多様性のあるパッケージングまで、業界では、いい意味でアウトローな存在。そんな社風も、自分には合っているのかもしれませんね。 ここを舞台に、子育てとのバランスを取りながら、マイペースで夢を実現していけたらと思っています。

高野さんのお仕事
白瀧酒造株式会社:http://www.jozen.co.jp/top/Default.asp